テレビ二度目の出演!

4月7日 NHKより取材の依頼がありました。
内容は、糖尿病の食事療法についての特集を組むので、糖尿病の専門医としての意見を聞きたいとの依頼でした。今までテレビの取材など受けたことが無かったので半信半疑でしたが、少し興味があったのでお受けする事にしました。
4月15日
とうとう撮影の日がやってきました。診療が終わった夜の8時ころにレポーターと思われる女性とディレクターの女性、カメラマンと音声さんがお見えになりました。

取材依頼は間違いじゃなかった事にひと安心しました。
初めに、ふたりの患者さんのインタビューから始まりました。
お二人とも、質問に対して適格に答えておられます。




[ぐるっと関西の放映画面]
[取材を受けて頂いたお二人の撮影風景]
お二人のインタビューの内容は、
糖尿病の食事療法で苦労している点や糖尿病と共に生きていく決心をした事など、視聴者に糖尿病とは怖い病気なんだ。でもきちんと治療すれば心配は要らないんだ。ということがよくわかる大変良い内容でした。
残念ながら、その内容はほとんど放映されませんでした。


最後に、私の番です。
緊張しながらも、糖尿病とはどういう病気なのか、糖尿病の治療における食事療法の重要性など、一般の方にもわかりやすく説明できたと思っておりました。

患者さんのインタビューとあわせて1時間あまりにかけて撮影しましたので、放送日を心待ちにしておりました。
5月11日 ぐるっと関西が放映されました。

番組が始まってもなかなか糖尿病のテーマに入りません。
なかなか始まらないので、日を間違えたのかな?って思っていましたら、「関西ほぉ〜」 っていうクイズ形式の話題の中で、始めにちらっと私の診察風景と患者さんのインタビュ ーの一部が流れました。
その後、飛行機の機内食で糖尿病食がオーダーできることや一流ホテルのレストランでの糖尿病食のコースの紹介や、糖尿病食の宅配の紹介が放映されました。
最後に、私のインタビューが流れました。
ほとんどの部分がカットになっていて、糖尿病食の宅配についての意見のみが放映されていました。他にも専門医としての意見をたくさん話したのにって思うと、かなり拍子抜けでした。

まぁ、テレビ出演なんてこんなものなのでしょうか。

糖尿病について
今回は放映されませんでしたが、糖尿病専門医としての私の考え方について少し書かせて頂きます。

糖尿病は単に血糖値が高くなるだけで、初期は自覚症状がまったくありません。時には10年以上糖尿病とは気づかず、視力障害や全身浮腫などの眼や腎臓の合併症がかなり進行してからわかる場合も多々あります。合併症が出現しますと元通りにすることは困難です。3大合併症といわれている網膜症や腎症、神経障害だけでなく、糖尿病がありますとない人と比べて心筋梗塞や脳梗塞の発症率が4−6倍に増加してしまいます。

特に、中高年の方は、毎年必ず健康診断を受けて下さい。その中で少しでも糖尿病を疑う結果がでたら、すぐに専門の医師に相談する事をお勧めします。

糖尿病の治療において食事療法は不可欠です。たまに薬を飲んでもいいから食事療法はせずに治療して欲しいと患者さんに言われますが、そのようにして血糖値を無理やり下げても、肥満を増悪させてしまい意味がありません。

初期の糖尿病でしたら、食事療法や運動療法で1/4くらいの患者さんは血糖値を正常化することができます。3/4くらいの患者さんは何らかの薬物療法が必要となりますが、糖尿病という病気を正確に理解しておれば、まったく怖がる必要はありません。

当院では管理栄養士により、それぞれの患者さんにあった適切な食事療法を指導しております。

私も糖尿病専門医として、いつでもご相談に応じさせて頂きます。


以上、テレビ取材について報告させていただきました。

さかもと医院院長 阪本勝彦